OYAKI FARM

長野、日本 2022

220726 Concept
220726 Section
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Concept
周囲の景観に溶け込む曲線的なデザインを、
地産無垢材と手刻みで実現する工場兼店舗

食品製造工場に、店舗、カフェ、体験スペースを併設する大型プロジェクトだが、環境を考える時 代の建築として「木造」を選び、「地元の土と木を使う」基本方針に加えて、いくつか特徴的な試 みを行なった。 

建物は大きく手前の円形部分の店舗他のスペース、奥の矩形部分の工場という、2つの機能から構 成される。これら全体を包み込むようにして、周囲の山並みに溶け込むようにとの想いから生ま れた、柔らかな曲線の大屋根がかかるデザインである。屋根の形状自体はシンプルながらも、縦 横ともに約40mというサイズ、平面・断面ともに曲線を含むためミリ単位で寸法が変動する木組 みを、大工による高度な手刻み技術で実現した。 

ガルバリウム鋼鈑を用いた屋根葺きも、現場で一枚一枚曲げて継ぎ目なしで貼ってゆく手作業であ る。建物を象徴するガラス張りの円形ホールには太い木の柱が1.5m間隔で並び、さらにその外側 に高さ7mの太鼓柱が半分の間隔で並ぶという、木のカーテンウォールが現れる。建物のコーナー 部分の扇垂木にもご注目いただきたい。 

使用した約330m²の木材は、ほぼ100%が地元長野県根羽村(ねばむら)産の杉と檜の無垢材であ る。外観には杉板に経年変化を楽しめるウッドロングエコ仕上げを施し、建築が時と共に変化して いく様子が見られる。
2022年7月31日竣工。 

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Photo, takeshi noguchi
Drawings, Tono Mirai architects

地産木材 / 無垢材 / 景観に溶け込む / 曲線 / 職人技 / 手刻み / 杉板乱貼り / 木造建築 / 準耐火建 築 / ウッドロングエコ 

所在地 — 長野県
主用途 — 工場・店舗をメインとする複合施設
工期 — 2021年10月~2022年7月
延床面積 — 1663.96m²
階数 — 地上2階建
構造 — 木造在来工法
設計 — 遠野未来建築事務所
施工 — (有)寺島工務店、守屋商会、フリーザーシステム

Wood Design Award 2023

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